KSN震災カフェ 2018
          5月20日 日曜日  (保健福祉部+俵山サロン主催)


震災カフェに先立ち主催者の保健福祉部全体会議
 
昨年の実績を確認し、今年
の方針(震災カフェなど10
項目)についての話し合い
を持った。白熱した議論も。
特に高齢化がすすむKSN
ならでは、保健福祉部が
会員のニーズを実現する
ためには何がよいかを意見
交換。中では制度を含め
た学習とKSN独自のエンデ
ィングノート作成の話が出
て、今後KSN全体にお願い
する案も出た。役に立つ
学習会については全体へ
案内してゆく。
 
第一部  「非常食体験」作り食べる
 指導は山本峰夫さん


炊き込みご飯50人前・・お湯を沸かして注ぎこんで
しばらく蒸すだけ・・10分~20分で出来上がり・・時間
をかけるとフンワリご飯になるそうです。出来上がっ
たら、タッパ(これも非常食梱包の中に含まれており
とても便利に取り分けできます。
   
    非常食体験者の感想 

おいしいとの評価がほとんど、差し入れの非常
用缶詰などをご飯に載せると、もう他にはいらない

第2部「東北震災支援の7年と熊本地震」
       演者は山本峰夫さん


 
 非常食体験のあとは「東北震災支援の7年
と熊本地震」についての講演会・・

 スライドに映されるビルの屋上に打ち上げられた
自動車や、田圃にひっくり返る舟にビックリ!!
自然の脅威に触れたり、支援の先の現地の方の
表情に励まされたり・・牡蠣養殖の加工工場支援
の話は なかなか合理的な手助けの方法であり
へーと感心するお話も随所にありました。
 
   
いつ起こるか分からない自然の怖さを覚悟し
ていなければと思いました。また震災支援
ボランティアのあり方についても昨年に引き
続き、勉強することができました。
 
最後は「熊本地震2年目の振り返り」
参加者全員から一言ずつ。


(冬菫さん差し入れのケーキを食べながら和やかな
 会になりました。)



      参加者の声から・・1

・Fさん「東北震災の写真生々しい感じだった」
・Sさん「西区の自宅は半壊判定・・2週間車上暮
 らし・・震災直後の屋根修理では30~40万の見
 積もりだったのが、値上がり。。10月から瓦に
 代わるボードで140万円で完成・・値上げには
 根をあげた感じだった」
・SKさん「マンションは3000万円かけての補修が
 完了したばかりの震災で、さらに3500万円を
 かけての修繕。保険の掛かり方など先に知恵
 が欲しかった。シニアネットでは震災後16日目
 からマイクロソフトの下で市と連携し支援を始
 めた」
・阿蘇から参加のYさん「ボランティアをしたけど、
 自分の経験を含めて忘れないと思う」
・阿蘇からのHさん「ボランィア歴20年、自分の
 地域は被害少なく南阿蘇へ手伝いに行った」
・阿蘇からのTさん「高森は被害少なく、南阿蘇
 の妹の家に3日目にして凸凹道を通った。新築
 だったのに家の周りは断層だらけ、建物だけは
 立っていたがともかく悲惨な状況・・それでも行政
 の評価は無被害との判定だった」
      参加者の声から・・2

・阿蘇からのNさん「ボランティアをやっている。
 落ち込みが激しい人のケアなどをやった。高森
 を終えて久木野に行ったらボランティアはいら
 ないと言われた・・それでも自分達で保険をかけ
 て弁当持参で参加を続けた」。
・高森のOさん「停電くらいだったか」
・南阿蘇のSさん「南阿蘇には情報が何もなかった。
 役場からの情報もなく、敷地内で薪をくべて、無
 洗米などを食べた。なにしろ情報が欲しかった」
・Oさん「熊本インターに住む。壁にヒビ、家具が落
ちた」
・Mさん「震災の記録を残し冊子にした。メールなど
は許可を得て作成し県立図書館へ納めた」
・山都町のYさん「2Fの壁かけ時計が落ちたりした。
 ボランティア登録し看護師として老人保健施設へ
 3ヶ月支援した」
・Kさん「仕事として地震の調査に廻っていた。顧客
 の500件、応援の他県の人とタクシーで1日15件
 大津や菊陽など 全壊や半壊は市役所の証明で
 支払われた。益城はほとんど全壊の方が多く・・
 ボランティアの方はそんなところで大変だったろう」
・益城のIさん「大規模損壊 屋根瓦が落ちて雨漏り
 が激しかった」
・菊陽Mさん「被害すくなかった築50年純和風の自宅
 鬼瓦落ちて、一部損壊、道路に面した木造の納屋
 はゆがみがあって公費解体に」
 
 

 
参加者の声から・・3


・川尻のMさん「同じ町内130軒中1軒が全壊した。
 川尻自体はあまり被害がなかった」
・南阿蘇のYさん「自宅も結構やられたが、業者が
 いないので自分で修理した」
・Jさん「2回目の揺れが酷かった。大きな音がして
 もう2階は潰れたかと思った。・・大津に妹が居て
 瓦がないという。雨漏りがするので何とかしてと
 頼まれたが・・瓦の上に乗るのは熱いので、登った
 ら水風呂で身体を冷やしていた」
 ブルーシート詐欺の話しも聞いた・・
・司会のIさん「Kクリニックの院長している。個人では
 なく女性医師、女性の視点から見える点について
 ワークショップを行った。その結果を県知事や市長
 に提言を出した。避難所での性的被害について
 県は把握していなかった。熊本ではなかったと思っ
 ていたとのこと。そのことはどこの新聞にも書かれ
 ていなかったが、今年、西日本新聞が載せていた。
 記事を書いた記者が(ワークショップを)取材にき
 ていて、それから調査して書いたということらしい。
 弱い立場では声をあげるのに勇気がいる」
補足)   I医師達の行政への提言では・・・
以前起こった問題がまた熊本で起こったことへの
「避難所運営での改善」アピールだった。
これで、次の世代が悩まずに済むようにしたいとの
おもいだった。 
 
・それと「マニュアル」についての評価が分かれる
場面も。・・・
 震災初期時にはマニュアルの存在確認もでき
ない状況 緊急場面でもマニュアル対応というのは
役に立たない・・例えばボランティア受け入れ
問題に見られた(Nさんの意見のような)画一的立場
と、その反対にマニュアルがないと他県からの支援
は成り立たない。逆に震災経験のある行政や社協
の支援などは非常に有効だったとの意見もあった。
・行政職員は地震の被災者なのによく頑張ったとの
共通評価もあった。

  =====まとめ======
 参加者は30名(子どもさんを含めて)でした。
阿蘇南郷サロンの6名もおいでになってとても
びっくりでした。お隣の益城からの参加もあって
昨年よりずっと多い人数となりました。感謝!!
非常時のことを忘れないようにまた来年も続け
なければと思いました。  (H)